「絶対フォント感を身につける。」ための相対フォント感

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先日会社の先輩から「絶対フォント感を身につける。」という書籍を紹介していただきました。
一冊を通してひたすらクレイジーな能力について解説されているとのこと。

早速購入して読み進めていたわけですが、ふとこんなことが頭に思い浮かびました。

絶対フォント感の習得はまだまだ程遠いとして、
では自分は相対フォント感は持っているのか?

書籍の中で相対フォント感という語が出てきたわけではないしググってヒットする語でもありません。
絶対音感に対し相対音感があるように、絶対フォント感に対し相対フォント感と位置付けられる能力があってもいいのではと思い、本記事では私なりに相対フォント感を定義してみました。

絶対フォント感とは?

相対フォント感を定義づける前にまずは絶対フォント感という能力を再確認しましょう。
書籍では以下のように説明されていました。

目にした書体を即座に見分け、その名前を言い当てられる能力。
数ある書体を熟知し、微妙な違いを鋭敏に感じ取る。

つまり、

これを見て「MS P ゴシックだ!」と明言できる。

これを見て「メイリオだね!」と見分けられる。

そんな能力が絶対フォント感として定義付けられているのです。

絶対音感と相対音感

相対フォント感を考える参考までに、絶対音感と相対音感がどういったものかを見てみましょう。

絶対音感(ぜったいおんかん、英語:Absolute pitch)は、ある音(純音および楽音)を単独に聴いたときに、その音の高さ(音高)を記憶に基づいて絶対的に認識する能力である。
相対音感(そうたいおんかん、英語: relative pitch)は、基準となる音(純音および楽音)との相対的な音程によって音の高さを識別する能力である。

(各Wikipediaより)

絶対音感が「特定の音を耳にした際にどの音かを正確に当てられる」能力である一方、
相対音感は「基準になる特定の音と別の音を比較して音のキーを判別する」能力といえます。

相対フォント感とは?

書体には大まかなカテゴリが存在します。
書籍では、

  • 明朝体
  • ゴシック体
  • 丸ゴシック体
  • 毛筆・硬筆体
  • デザイン書体

という5つのカテゴリに分けられており、明朝体とゴシック体はさらに細かなカテゴリで分析されていました。

  • 明朝体_レトロ系
  • 明朝体_ベーシック系
  • 明朝体_アップデート系
  • ゴシック体_レトロ系
  • ゴシック体_ベーシック系
  • ゴシック体_アップデート系

前節で紹介したように相対音感が基準音と比較してキーを探すように、相対フォント感も比較対象が必要なはずです。その対象としてこのカテゴリを活用するのです。
以上を踏まえて下記が私なりの相対フォント感の考えです。

各カテゴリの代表的なフォントを提示された、あるいは把握した状態で、
該当フォントが各カテゴリとどの程度乖離があるかを判断し、属すカテゴリを言い当てることができる能力。

これが相対フォント感といえるのではないかと考えました。

まとめ

以上に絶対フォント感と相対フォント感についての私なりの解釈をご紹介しました。
結局は絶対フォント感は相対フォント感の延長にあるのではないかと思います。フォントの分類カテゴリをどんどん細かくしていきそれらを見分けられるようになった究極の形が絶対フォント感の能力になるでしょう。
そのためにも日常的に多くのフォントに触れ知識として蓄積させること、それをカテゴリ分けして分析してみることが絶対フォント感習得の近道なのでしょう。私もその地を目指し精神して行きたいと思いました。

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